※この記事は、わが家が保険を見直した経験をまとめたものです。必要な保障は、家族構成、収入、貯蓄、住宅ローン、健康状態などによって大きく変わります。特定の保険や解約をすすめるものではありません。実際に見直す場合は、公的保障や勤務先の制度を確認し、必要に応じて専門家にも相談してください。
- わが家が保険を見直したきっかけ
- 「必要保障額0円」と出たときに考えたこと
- 解約した保険、残した保険
- 保険を減らす前に必要だと思うもの
- 保険を「入る・入らない」ではなく「何に備えるか」で考える視点
初めに言います。
わが家に今残っている保険は、基本的に火災保険だけです。
以前は、生命保険、医療系の特約、学資保険、自動車保険など、いくつかの保険に入っていました。
何となく必要そうだから。
大人になったら入っておくものだと思っていたから。
子どもが生まれたら、保険も増やした方がいい気がしたから。
そんな感覚で、あまり深く考えずに保険料を払っていました。
その後、住宅を購入し、これから本格的に資産形成をしていこうと考えたとき、毎月の固定費を見直すことにしました。
そこで大きかったのが、保険料です。
生命保険、医療系の特約、学資保険、自動車保険などを整理した結果、年間で約40万円ほどの支出が減りました。
ただし、これは「保険はいらない」という話ではありません。
わが家の収入、貯蓄、住宅ローン、団信、公的保障、子どもの年齢などを考えた結果、わが家にはこの形が合っていたという話です。
この記事では、なぜ保険をほぼ全部解約することになったのか、その経緯と考え方をまとめます。
何となく払っていた保険料
社会人になった頃、私はよく考えずに保険に入りました。
「社会人になったら、保険くらい入っておくものだろう」
そのくらいの感覚でした。
保障額も、深く考えていませんでした。
もしものときに多めにもらえた方が安心そう。
病気になったら困るから、医療系の特約もあった方がよさそう。
子どもが生まれたら、学資保険も必要そう。
一つひとつは、それらしく聞こえます。
でも、その保険が本当に必要なのか。
わが家の場合、何に備えるための保険なのか。
他の方法では備えられないのか。
そういうことまでは、きちんと考えていませんでした。
今振り返ると、私は保険に入っていたというより、安心している気分にお金を払っていたのかもしれません。
次男が生まれる前、保険を増やすつもりで相談した
保険を見直すきっかけになったのは、次男が生まれる前のことです。
子どもが二人になるなら、生命保険を増額した方がよいのではないか。
そう思って、保険相談をしました。
ところが、夫婦の年収をもとにした簡易的なシミュレーションでは、私が亡くなった場合の必要保障額は0円と表示されました。
保険を増やそうと思って相談したのに、結果は0円。
正直、拍子抜けしました。
同時に、今まで払っていた保険料は何だったのだろう、という疑問もわきました。
もちろん、そのシミュレーションだけで判断したわけではありません。
夫婦の年収を中心にした簡易的なもので、教育費や遺族年金を細かく積み上げて計算したものではありませんでした。
ただ、その「0円」という結果は、保険を見直す大きなきっかけになりました。
本当に今の保険は必要なのか。
わが家は何に備える必要があるのか。
保険ではなく、貯蓄や資産形成で備える方法はないのか。
そこから、わが家の保障について考え直すようになりました。
必要保障額は「何に備えるか」で考える
必要保障額は、ざっくり言えば次のように考えます。
必要保障額 = 今後必要なお金 − 使えるお金
今後必要なお金には、生活費、教育費、住居費、葬儀費用などがあります。
使えるお金には、遺族年金、残された側の収入、貯蓄、団信によって軽くなる住居費などがあります。
わが家では、この式をもとにすべてを細かく試算したわけではありません。
ただ、「何に備える必要があるのか」を整理するうえで、この考え方は役に立ちました。
わが家の場合、夫婦の収入はほぼ同じです。
私の方が少し高いくらいですが、どちらか一方の収入だけに完全に依存しているわけではありません。
また、住宅ローンは私の単独名義で、団信にも加入しています。
私に万が一のことがあった場合、住宅ローンは団信で完済されます。
ただし、これは私が亡くなった場合の話です。
妻に万が一のことがあった場合、住宅ローンはそのまま残ります。
そのため、夫婦のどちらに何かあっても同じ条件になるわけではありません。
それでも、夫婦の収入、貯蓄、生活防衛資金、教育費の見通しを考えると、大きな生命保険を持ち続けるより、わが家では貯蓄と資産形成で備える方が合っていると考えました。
保険は、万が一のときに使うものです。
一方で、貯蓄は万が一のときにも、それ以外のときにも使えます。
この柔軟さが、わが家には合っていました。
公的保障と会社員の制度も確認した
保険を見直すうえで、公的保障や会社員として使える制度を知ることも大切でした。
たとえば、高額療養費制度があります。
高額療養費制度は、医療機関や薬局で支払った医療費が月ごとの上限額を超えた場合、その超えた分が支給される制度です。上限額は年齢や所得によって変わります。
この制度を知ったことで、医療費のすべてを民間の医療保険だけで備える必要はないのではないか、と考えるようになりました。
もちろん、医療費以外の支出はあります。
入院中の食事代。
差額ベッド代。
通院の交通費。
家族の付き添い。
収入が減ることへの不安。
こうしたものまで、高額療養費制度がすべて解決してくれるわけではありません。
ただ、会社員の場合は、傷病手当金の対象になる場合もあります。
傷病手当金は、業務外の病気やけがで働けず、給与を受けられない場合に、条件を満たせば一定期間支給される制度です。協会けんぽでは、支給期間は通算1年6か月までと説明されています。
実際に私は、休職中に傷病手当金の給付を受けています。
この経験もあり、医療保険や生活習慣病特約を大きく持つよりも、生活防衛資金と公的制度を組み合わせて備える方が、わが家には合っていると感じました。
また、遺族年金もあります。
ただし、遺族年金は誰でも同じようにもらえるものではなく、亡くなった人の加入状況や保険料納付要件、遺族の範囲などによって変わります。
私は遺族年金の金額を細かく試算したわけではありません。
だからこそ、この記事でも「公的保障があるから安心」と単純には言いません。
大切なのは、自分の家庭ではどんな制度が使えそうなのかを確認したうえで、足りない部分だけを民間保険で補うという考え方だと思っています。
解約したもの、残したもの
整理した結果、わが家では多くの保険を解約しました。
| 保険 | どうしたか | 理由 |
|---|---|---|
| 生命保険 | 解約 | 共働き収入・貯蓄・団信を踏まえて見直した |
| 医療系特約 | 解約 | 高額療養費制度・傷病手当金・貯蓄で備える方針にした |
| 学資保険 | 解約 | 元本割れでも、別の方法で教育費を準備すると決めた |
| 自動車保険 | 解約 | 車を手放したため不要になった |
| 火災保険 | 継続 | 損失が大きく、自力で受け止めにくいリスクだから |
火災保険だけは残しました。
理由は、火災による損失が大きいからです。
日本には失火責任法があり、重大な過失がない失火の場合、火元に損害賠償を求められないことがあります。
つまり、もらい火で自宅に損害が出た場合でも、自分の火災保険で備える必要があるケースがあります。
火事は、めったに起きないかもしれません。
でも、起きたときの損失は大きい。
確率は低くても、家計では受け止めきれない損失に備える。
これが、わが家が火災保険を残している理由です。
学資保険は、元本割れでも解約した
学資保険については、少し迷いました。
長男が生まれた頃、学資保険に加入していました。
ただ、後から内容を見直すと、利回りはあまり高くありませんでした。
長男が8歳の頃に解約しましたが、払込額に対して10%程度は損をした記憶があります。
元本割れで解約するのは、気持ちのよいものではありませんでした。
それでも解約したのは、そのまま利回りの低い商品にお金を置き続けるより、わが家では別の形で教育費を準備した方がよいと考えたからです。
解約後のお金は、NISAと10年変動国債に分けました。
すぐには使わない長期資金はNISAへ。
中期的に必要になる可能性がある学費用のお金は、10年変動国債へ。
教育費は、必要になる時期がある程度決まっています。
だから、すべてを投資に回すのではなく、使う時期に合わせて置き場所を分けることを意識しました。
これは、すべての家庭に合う方法ではありません。
ただ、わが家にとっては、元本割れの損失を受け入れてでも、保険から資産形成へ切り替える意味があると感じました。
家族には、どう守るかを説明した
保険の見直しでは、家族の納得も大切です。
わが家の場合、妻はもともと保険に強い関心があるタイプではありませんでした。
説明したときも、「そうなんだ」という反応に近かったと思います。
ただ、何も説明せずに解約したわけではありません。
現状の収入で生活を賄えること。
高額療養費制度や傷病手当金などの制度があること。
生活防衛資金を作っていくこと。
住宅ローンには団信があること。
こうしたことを伝えたうえで、保険を減らしました。
保険を減らすというのは、守りをなくすことではありません。
守り方を、保険だけに頼る形から、貯蓄や制度も組み合わせる形に変えることだと思っています。
保険料を、これからの暮らしに向ける
保険を見直す中で、保険料の見え方が変わりました。
以前は、保険を安心のためのお守りだと思っていました。
もちろん、その役割はあります。
万が一のときに家族を守るための仕組みとして、保険が必要な家庭もあります。
ただ、わが家の場合は、貯蓄、公的保障、団信、共働きの収入を確認したうえで、毎月の保険料をこれからの暮らしに向けたいと思うようになりました。
家族との時間。
教育費。
生活防衛資金。
NISAや国債での資産形成。
不安に備えるお金を少し減らして、未来に使うお金へ移していく。
それが、わが家の選んだ形でした。
解約してからも、大きな不安を感じる場面はほとんどありません。
それは、保険の代わりに生活防衛資金を育ててきたからだと思います。
ただし、保険を減らす前に必要なもの
ここまで読むと、「自分も保険を解約した方がいいのかな」と感じる方がいるかもしれません。
でも、ここは慎重に考えたいところです。
保険を減らせるのは、貯蓄という土台があるからです。
わが家が保険を手放せたのは、生活防衛資金が育ち、資産形成も少しずつ回り始めていたからです。
この土台がないまま保険だけを解約すると、万が一のときに家庭が立ち行かなくなるおそれがあります。
もし今、貯蓄がほとんどない段階なら、話は変わります。
その場合は、掛け捨ての生命保険などで、必要な分だけ最低限の備えを持っておく選択も十分に合理的だと思います。
保険を減らすのが正解なのではありません。
まず生活防衛資金を作る。(生活費の半年〜1年分ぐらい)
公的保障や勤務先の制度を確認する。
そのうえで、足りない部分を保険で補う。
この順番が大切だと思っています。
まとめ|保険は「入る・入らない」ではなく「何に備えるか」
保険を見直した結果、わが家では年間約40万円の固定費が減りました。
そのお金は、生活防衛資金、教育費、NISA、国債などに回しています。
不安のために払い続けていたお金を、将来の安心や家族の選択肢に向け直した。
わが家にとっては、それが合っていました。
ただ、繰り返しますが、これは「保険はいらない」という話ではありません。
大切なのは、入るか、入らないかではなく、何に備えるのかを考えることです。
惰性で払い続けるのでもなく、不安だけで全部解約するのでもなく。
公的保障を確認する。
勤務先の制度を確認する。
生活防衛資金を作る。
住宅ローンや団信の条件を見る。
教育費の見通しを考える。
そのうえで、わが家に必要な備えは何かを考える。
保険を見直すことは、固定費を下げること以上に、家族をどう守るかを考え直すこと。
そしてそれは、自分たちの人生のハンドルを握り直すことにもつながっているのだと思います。





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