- 仕事が忙しい時期に、家庭で何が起きていたか
- 「忙しい」を盾にしてしまっていたこと
- あのときの自分に伝えたい一言
- 結論:わが家の失敗談
この記事には、うまくいった話は書いてありません。
仕事が忙しい時期に、家庭をどう守ったか。
そういう前向きな内容を期待して開いた方には申し訳ないのですが、私の場合は「守れなかった」が正直な答えです。
子どもに強く当たってしまった。
妻との関係がギスギスした。
家事も育児も、負担を押しつけてしまった。
そのことを、今ようやく振り返れるようになりました。
同じように忙しさの渦中にいる人に、「こうすればうまくいく」とは言えません。
でも、「守れなかった側の話」を書いておくことには、意味があるかもしれないと思いました。
些細なことで子どもにカッとなった夜
仕事が立て込んでいた時期。
毎日、朝は子どもが起きる前に家を出て、夜は寝たあとに帰る生活が続いていました。
たまに早く帰れた日は、子どもと少し過ごせる。
でも、その「少しの時間」でさえ、うまくいかないことがありました。
些細なことでカッとなる。
声を荒げてしまう。
子どもが泣く。
仕事で消耗しきった状態で家に帰って、そこでまた「うまくやろう」とする余力が残っていない。
頭では分かっているのに、感情が先に出てしまう。
子どもが泣き止んで、やがて寝て。
静かになった部屋で、一人で振り返る。
なぜあんなことをしてしまったのか。
冷静になれば、簡単な回避方法がいくらでも思い浮かぶ。
一旦その場を離れてみる。
深呼吸する。
「ちょっと待ってね」と言う。
それだけのことが、あの瞬間にはできませんでした。
罪悪感に支配されて、自己嫌悪に陥る。
そしてまた翌朝、同じ生活が始まる。
無言で遅く帰ってくる父親になっていた
失敗は、子どもとの関係だけではありませんでした。
仕事が忙しくなってから、妻との関係も少しずつ変わっていきました。
きっかけは、説明をしなくなったことだと思います。
以前は「今週は〇〇で忙しいから、少し遅くなるかも」と事前に共有していた。
でも、忙しさが常態化すると、それすら省略するようになった。
結果として、無言で遅く帰ってくる父親になっていました。
妻も共働きです。
自分の仕事をこなしながら、保育園の送り迎え、夕飯、お風呂、寝かしつけ。
本来は二人で分担するはずのことを、一人で回している時間が増えていった。
当然、不満は溜まります。
でも当時の私は、妻の不満に向き合う余裕すらなかった。
「こっちだって忙しいんだ」と心のどこかで思っていた。
口に出さなかったとしても、態度には出ていたはずです。
「忙しい」を盾にしていた
今振り返って、いちばん反省していることがあります。
それは、自分の「忙しさ」を正当化しすぎていたことです。
忙しいのは事実でした。
仕事量は多かったし、責任も重かった。
でも、忙しいのはお互い様でした。
妻だって働いている。
家事も育児も、手を抜いていいわけではない。
にもかかわらず、「自分の方が忙しい」という意識がどこかにあった。
その意識が、妻に負担を押しつけることへの免罪符になっていた気がします。
本当は、お互いの仕事の状況を話し合いながら、バランスを取っていくべきでした。
「今週は自分がきついから、ここはお願いしたい。その代わり、来週は自分がやる」
そういう会話をする余裕を、忙しさのせいにして、放棄していた。
忙しさは免罪符にはならない。
それに気づいたのは、だいぶ後のことでした。
子どもは翌朝、いつも通りだった
夜、子どもに強く当たってしまった翌朝。
子どもは、いつも通りでした。
「パパ、おはよう」と言って、いつものように朝ごはんを食べる。
何もなかったかのように笑って、保育園に行く準備をする。
それが、かえって苦しい。
怒っていたことを忘れているのかもしれない。
でも、本当に忘れているのだろうか。
記憶のどこかに、残っていないだろうか。
子どもは何も言いません。
でも、こちらのモヤモヤは翌朝になっても消えません。
いつも通りに接してくれる子どもの優しさに、
救われているのか、追い詰められているのか、分からない気持ちになりました。
あのときの自分に伝えたいこと
今の自分から、あの時期の自分に一つだけ伝えるとしたら。
「家族に対して、誠実であれ」
これだけです。
完璧な父親でなくていい。
家事を全部こなせなくてもいい。
仕事が忙しいのは仕方がない。
でも、忙しいことを盾にして、家族への説明を省くな。
イライラを子どもにぶつけるな。
妻の負担を見て見ぬふりをするな。
誠実であること。
それは、時間がなくてもできることのはずです。
そしてもう一つ。
もし本当にダメなら、一回立ち止まれ。
立ち止まっても、何も問題は起きない。
会社は回る。仕事は誰かが引き継ぐ。
でも、家族との時間は引き継げない。
子どもの「今」は、今しかない。
あの頃の自分には、それが見えていませんでした。
まとめ|守れなかったからこそ、書いておきたかった
「仕事が忙しい時期に家庭を守るコツ」みたいなことは、書けません。
守れなかった側の人間なので…。
でも、同じように忙しさの中で苦しんでいる人がいるとしたら、
一つだけ言えることがあります。
「忙しい」は、家族を後回しにしていい理由にはならない。
偉そうなことを言いたいのではありません。
できなかった自分が、痛みを持って学んだことです。
完璧じゃなくていい。余裕がなくてもいい。
でも、誠実でいること。正直でいること。
「今きついから助けてほしい」と言えること。
その小さな一言があるだけで、たぶん、何かが変わっていたはずです。
今は少し仕事と距離を置いて、そのことに気づける時間を持てています。
遅かったかもしれない。でも、気づけただけでも、よかったと思いたいです。




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