投資をしていると、「利回り」という言葉をよく目にします。
年利3%、年利5%。
どれくらいの資金を投じて、どれくらいのリターンが得られるのか。
数字としてはとても分かりやすい指標です。
私自身も投資を始めたころは、
お金の利回りばかりを気にしていました。
この投資信託を買えば、20年後は〇〇%で〇〇円になる。。。
こんな感じで、シミュレーションをよくしていました。
資産運用シミュレーションは、銀行のホームページなどで簡単に試すことができます。
ただし、あくまで「目安」です。
実際の市場は、シミュレーション通りに進むとは限りません。
しかしある時、ふと考えました。
安心の利回りはどうだろう。
どれだけ資産が増えていても、
もし収入が突然止まったときに生活が崩れてしまう状態なら、
心は落ち着きません。
そこで私が意識するようになったのが
生活防衛資金です。
生活防衛資金とは何か
生活防衛資金とは、
収入が途絶えた場合でも一定期間生活を維持できるお金のことです。
(ここでは特に、現金や債券など、低リスクで且つすぐにお金として使えるものを指します。)
例えば
・会社を辞めたとき
・病気やケガで働けなくなったとき
・転職活動をしている期間
こうした状況でも、
生活がすぐに破綻しないようにするための資金です。
私はこれを
人生のクッションのようなものだと考えています。
何かあったときに衝撃を和らげてくれる存在です。
一般的に言われる目安
生活防衛資金について調べると、
よく目にするのは次のような目安です。
・3ヶ月分
・6ヶ月分
・1年分
独身で支出が少ない人であれば
3ヶ月でも十分という考え方もあります。
一方で、家族がいる場合は
もう少し余裕があった方が安心という意見も多いようです。
正解は人それぞれです。
生活費の水準や家族構成、
働き方によって必要な金額は変わります。
私の考え:10ヶ月〜1年
私の場合は、
生活費の10ヶ月〜1年分
を目安にしています。
なぜこのくらいなのか。
理由はとてもシンプルです。
もし仕事を辞めることになっても、
1年間は落ち着いて考えられる状態を作りたいからです。
転職活動には時間がかかります。
焦って次の仕事を選ぶと、
また同じような状況になるかもしれません。
ですが1年間の余裕があれば、
・体調を整える
→疲れからくる判断ミス。自暴自棄感を減らす。
・家族と将来について話す
→将来のことは、簡単には結論は出ません。お互いに納得感が必要。
・自分の働き方を見直す
→会社員という常識を一度疑ってみて、これが本当に正解なのか考える。
こうした時間を持つことができます。
この余白があるかどうかで、
人生の選択肢は大きく変わると感じています。
妻の言葉
生活防衛資金について考えていたとき、
妻とこんな話をしました。
「もし仕事を変えることになったらどうしようか」
そう話したとき、
妻はこう言いました。
「共働きだし、私の収入もあるから
決断を急がなくても大丈夫だと思うよ」
その言葉を聞いたとき、
少し肩の力が抜けました。
それは自分への責任という十字架を下ろせるような感じでした。
ただ同時に、
妻に負担をかけてしまうことへの
罪悪感もあります。
妻も働きながら家庭を支えるために日々奮闘してくれています。
ですが、
だからこそ焦らずに準備をしておきたい。
そう思うようになりました。
子どもの言葉
最近、子どもにこう言われました。
「お父さんがお迎えに来ると嬉しいなぁ」
何気ない一言でしたが、
私にとってはとても印象に残っています。
これまで仕事中心の生活では、
妻や祖父母に頼り切りで、なかなかお迎えに行くことはできませんでした。
でも最近は少し時間に余裕ができ、
迎えに行ける日もあります。
保育園へお迎えに行き、
近所の公園で少しの時間、一緒に遊んでから手を繋いで帰る。
幼少期の成長が早い子どもと過ごせる、その時間は、
何よりも価値のある時間に感じます。
夜のリビングで考えること
夜、家族が寝たあと、
リビングで毎日日記を書いています。
大したことを書いているわけではありません。
その日考えたことを20分ほど書き留めるだけです。
静かな時間の中で、
自分の将来について考えます。
投資の利回りも大切ですが、
それ以上に考えるようになったのは
人生の利回り
です。
将来への不安が少ない状態で、
人生の時間からどれだけ満足を得られるか。
それが、私の考える
心の利回り
です。
結論:安心は人生のリターンを高める
生活防衛資金は、
直接お金を増やしてくれるものではありません。
投資のように
リターンがあるわけでもありません。
ですが、
不安を減らす効果
があります。
将来への不安が少ない状態だと、
同じ時間でも満足度は高くなります。
つまり、
心の利回りが高くなる
ということです。
生活防衛資金の正解は人それぞれです。
3ヶ月でも十分な人もいるでしょう。
ですが私は、
1年分の安心
を持つことで
人生の選択肢を広げたいと思っています。
お金の利回りだけではなく、
人生の利回りも大切にしたい。
それが、私が生活防衛資金を
大切に考えている理由です。
あなたにとっての生活防衛資金は、どれくらいでしょうか。
それは「お金の安心」でしょうか、それとも「人生の余白」でしょうか。

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